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by psychiatrist / contributor for Cookie Scene music journalism publication since 1997 to2009. web magazine launched in 2010.

LIVE REVIEW UNISON SQUARE GARDEN

                             

UNISON SQUARE GARDEN ONEMAN TOUR2012[DVD]

 

UNISON SQUARE GARDEN presents  fun time HOLIDAY 5

 1200人以上収容のダイアモンドホールが瞬殺完売だった。ユニゾン・スクエア・ガーデンのライブを観た。会場全体が揺れている。観客に応える彼らは、押すべき時に押し、弾くべき時に弾く。演奏の妙はますます研ぎ澄まされている。一見パンクっぽい殺傷力がある。けれど根っこの所でロック以前の大衆音楽を感じる。楽しくて踊れるってことを追求するとそうなるのかもしれない。90年代のヒット曲、アニメソングのフックを凝縮している。それはB'zが洋楽の美味しいところを集めたのとも似ている。1を教わり10を知るように気持ちいい言葉と音の組み合わせを探し出していく。彼らはギターバンドという形態をとりながらロック以前の本来のポップスの在り方を取り戻そうとしている

 彼らはお客さんに対して「自由に楽しんでください」と言う。しかし「周りに迷惑をかけないで」と続ける。自由とは責任が伴う。自分のわがままで他人に迷惑をかけるのは自由を履き違えているし、他人の自由を侵害しているのだ。彼らは常にそのことを伝える。彼らはホールクラスのバンドになっても150人キャパで演奏していた頃の精神を忘れていない。だから観客との信頼感がある。一体感がある。「全体と俺達なんじゃない。一人一人対俺達なんだ」。 ベースとほぼ全ての作詞作曲を手がける田淵智也は言う。彼はステージで縦横無尽に踊り狂う。ただ暴れるのではない。客一人一人をまるごと受け止めようとしている。ジェスチャーで分かる。派手なコールアンドレスポンスをしても嫌味じゃないのは彼らが常に観客目線だからなのだろう。 「楽しみ方にルールはない。掛け声も別にしなくていい。自由なやり方で楽しんでください。」ボーカル・ギターの斎藤宏介は優しい声で時にユーモアも交えて、しかし覚悟を宿して言い放つ。言わなくていいことまで生真面目に言うのだ。

 在りし日のドラマのヒーローを地で行く。突発的なビートは田淵君がリスペクトするマザーコートを連想するし、郷愁溢れながら性急なギターは斉藤君の愛するグレイプバインも思い出す。しかしそれでいてコカコーラのCMで使われそうなくらいキャッチーな歌謡曲(ポップス)なのだ。

 その一つの結晶として「とても馬鹿らしい曲だけどみんな気に入ってくれるはず」と語って演奏した新曲「徹頭徹尾夜な夜なドライブ」がある。東の空から夜な夜なドライブというサビを繰り返すユニゾン流ダンサブルハードメタル。ONE OK ROCKも真っ青な重金属音楽だ。親しみやすくポップなんだけど呪術的なループでもあって、ソロパートでも見せた鈴木貴雄の的確で激しいドラミングが冴え渡る。今のジョニー・ロットンが聴いたら笑い出すんじゃないだろうか。

 

 若い時代に誰にもある胸がざわめく感覚。ある種のライブバンドってのは若さを取り戻すものだと思うのです。今の名古屋だと例えばみそっかすとFU-MUにも感じるアレです。吉井和哉も、忌野清志郎もそうだった。本当に凄いロックアーティストは年を取るほど輝きと若さを増す気がします。ニゾン・スクエア・ガーデンのライブはまさに生理に訴えかけるレベルでエンターティメントなのだ

 

UNISON SQUARE GARDEN presents  fun time HOLIDAY 5
2013/07/12 名古屋クラブダイアモンドホール
セットリスト

未完成デイジー
等身大の地球
カウンターアイデンティティ
チャイルドフッド・スーパーノヴァ
kid,I like quartet
like coffeeのおまじない
リニアブルーを聴きながら
5分後のスターダスト
徹頭徹尾夜な夜なドライブ
crazy birthday 
さよならサマータイムマシーン
カラクリカルカレ
シャンデリア・ワルツ
to the CIDER ROAD

en.
CAPACITY超える
場違いハミングバード


 

by Toyokazu Mori(森豊和) mail sync4@i.softbank.jp 

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