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by psychiatrist / contributor for Cookie Scene music journalism publication since 1997 to2009. web magazine launched in 2010.

REVIEW Access to FU-MU

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 FU-MU FULL LIVE MOVIE HERE 

  名古屋にFU-MUという特異な若手ユニットがいる。かつて伊藤英嗣氏は彼らのことをこう評した。 -「緻密かつパワフルなエレクトロニック・ミュージック」「アート方面に行ってしまいそうなところを、ギリギリで踏みとどまっているような肉体性/ポップさ」 
 加えて今の彼らは、若者の劣情を代弁するようなユーモアと太くどす黒いファンクマナーを体現し始めている。彼らは新作を予定している。昨年JETSETやDISK UNION等で300枚限定販売された1stCDRに続く音源。それを一足先に一部聴かせてもらった感想だ。

 ギターとループシステムを駆使する石井健太。シンセとスタンディングドラムを激しく叩きまくる中溝悦雄によるツインボーカルユニットFU-MU。 彼らはライブでPCは用いず、リアルタイムサンプリングで一人何役も駆使して音を構築する。斬新な演奏に乗る和的なコーラスも印象的だ
  US / UKインディーからの影響を彼らなりに貪欲に、時にスマートに昇華している。実際にFlaming Lipsの曲の断片をサンプリングして作り上げた曲もあって実に華やかで壮大。 透明感あるシンセとMr. Childrenに影響を受けたと公言するポップコーラスが、弾けるようにうねるファンクビートに乗る様はいびつな多幸感をもたらす。サンプリングによる音の重なりが立体感を生み、時に小川のせせらぎ 小鳥の声を幻出させる。ライブを通して一本の映画を観ているような、違った大陸に住む人々の生活の息吹が伝わってくるような感覚を与える

  そこに至るには経緯がある。彼らは元々4人組のSonic Youthに影響を受けたギターバンドを組んでいた。そこから一人、また一人メンバーが抜け、それでも続けようとした時、今の音楽性が生まれた。彼らは「欠落」から始まっている。時代が求める音の飢え、欠落そのものかもしれない。不完全であること、逆境を逆手にとって生き延びるための音楽
 私は幸運にも彼らが2人組になってからの初ライブを観ている。Animal collectiveRadiohead等の影響元が透けるものの当初から飛びぬけて訴えかける演奏だった。その後も盟友であるFree City Noiseやドロロニカと切磋琢磨しながら、ZIP-FM主催ショーケースにたびたび出演、東京や各地に遠征を重ね、UHNELLYSに認められ共演を何度も指名される。果てはex.CANのダモ鈴木とも共演を果たしている。

 

 

  by Toyokazu Mori (森豊和) mail sync4@i.softbank.jp

 

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